あいちゃ
2016年10月23日
22:22
『日本ミステリー界の三大奇書』って、ご存じですか?
黒死館殺人事件 (1935) 小栗忠太郎
ドグラ・マグラ (1935) 夢野久作
虚無への供物 (1964) 中井英夫
の三作です。
昔、虚無への供物は、勧められて読んだことがあるんですが、
内容は、実のところ、あんまり覚えていません^^;
なんか、肩透かしを食らったような記憶がありますけど、、、
そして、今回は、小栗忠太郎の大作、
『 黒死館殺人事件 』
に挑戦してみました~。
たかが小説を読むのに、挑戦とは大げさですけど、
黒死館殺人事件の場合は、まさに挑戦の一言がピッタシです。
というのも、本屋で文庫本を手にすると分かりますが、
文章が文語体で書かれていて、しかも漢字とルビが多く、
読むのがとてもつらそうな印象を、まず受けることでしょう。
実際に読んでみると、、、
ペダントリーも半端なくて、もう、何が何だか……^^;
でも、そんな中、、、
河出文庫の 『黒死館殺人事件』 を見つけまして、
他社の版と違って、文章が口語体に訳されているので、
どうにか買ってみようという気になりました。
内容は、すご過ぎです@@。。
館、殺人鬼の末裔、黒死病、過去の変死事件、
門外不出の四人の外国人、噴水、鎧、等身大人形、
魔道書、栄光の手、罪人の脂肪から作った蝋燭、
降霊術、レモナーデ、開けずの間、
水精、風精、火精、地精、ファウスト、
車椅子の老人、遺言書、鐘鳴器、吊具足、鍵、
裏庭、墓地、図書室、薬物室、大階段、温室、
暗号、火術弩、虹、渡り鳥、ハートのキング、
紋章、黄玉、紅玉、乾板、
とにかく、面白い言葉がとりとめなく出てきます。
でも、文章はとても難解極まりなくて、
しかも、状況説明はささっと書かれていて、
内容がよく分からん・・・^^;
お口直しに、膨大なペダントリーのあめあられ。
とにかく圧倒されるのみです。
あたしの場合は読むのにまず3か月かかりました。
それでも、理解できた内容は3割程度。難解過ぎです。
でもご安心を・・・。
なんと、
黒死館殺人事件の漫画版、が出ているのです!
漫画版を読むと、なるほど、なるほど~。
壮大なストーリーが分かってきます。
そして、漫画版を読んでから、もう一回、
文庫本を読んでみました。(さらに2週間^^;)
ようやく、8割程度内容が理解できた感があります。
そして、結論は、面白過ぎなんです~><。。
賛否両論あると思いますが、
一見の価値ありという観点では、
異論を唱える人はいないでしょう。
ミステリーを語るうえで避けては通れない金字塔。
みなさんも、ぜひご一読を……^^。
(次は、読んだ途端に精神異常を来たすといわれる、
『ドグラ・マグラ』 か……^^;)