作家・東野圭吾さん14

あいちゃ

2010年03月17日 20:30




この前 『宿命』 を読み終わったばかりなのに、
またまた東野作品を一作読みました^^

今回の小説は 『悪意』 です。
この作品も、刑事加賀恭一郎シリーズですが、
本格推理物でありながら、倒叙推理物です。
つまり、犯人が誰なのかは比較的早くから
読者には推測できるように書かれた推理小説です。
このような時、読者が推理することは、
いかにして犯行が行われたのか?
あるいは、なぜ犯人はこの犯行を犯したのか?
などが興味の対象になります。
『悪意』で読者に課された問題は、犯人の動機です。
なぜ犯人はこの犯行を犯したのか?
この謎解きが、この小説の醍醐味です。

といっても倒叙推理小説は星の数ほどあるし、
東野圭吾さんの作品の中にも沢山ありますよね。
『容疑者Xの献身』とか・・・

でもこの 『悪意』、はっきりいって
とても面白かったです!
東野作品で面白くなかった作品がないので^^;
面白かったというだけでは、迫力ないですけど・・・

年表によると『悪意』は、『どちらかが彼女を殺した』に
続けて発表されています。
すなわち、この2作品は、同時代の作品なんです。
でも、『どちらかが彼女を殺した』は有名ですよね。(うんうん)
なにしろテーマが派手ですからね^^
それに比べて、『悪意』って、ちょっと地味じゃないですか?
東野ファンでも、知らない人も多いのでは?(そだそだ)
でもでも、・・・
地味なようで、実は、話の展開がつぎつぎと進展していって、
ちっとも退屈させません。(どんでんがえしの連続~)
一気に読めちゃいます。(文章も読みやすいし^^)
作品も、マニアックな作家の世界から、
社会問題まで多岐にわたって触れられており、
推理以外の内容もとっても深くて面白いです。

あたし的に評価すると、
『手紙』や『秘密』の超傑作にも、、、、
(微妙に多少は引けはとるけど^^;)
ほとんど引けをとらないくらいの超傑作でした!(おーすげー)
秀作『どちらかが彼女を殺した』よりもこっちのほうが好きです。
お薦めですよ。是非、一読を。^^。
作家