< 2025年05月 >
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
※カテゴリー別のRSSです
QRコード
QRCODE

  

Posted by at

2011年03月06日

ヴァン・ダインの推理小説



もっとも売れた推理作家のひとりであるヴァン・ダイン。

彼が創作したファイロ・ヴァンスという人物は、
数多くいる名探偵の中でも
とりわけユニークで魅力的な人物です。

ヴァン・ダインは1926年に「ベンスン殺人事件」でデビューして、
1927年に「カナリア殺人事件」、
1928年に「グリーン家殺人事件」
1929年に「僧正殺人事件」と
つぎつぎとベストセラーを出版していきました。
のちのエラリー・クイーンにも大きな影響をあたえた巨匠でした。

しかし、一方でアンチファンも多い感じ……^^;
あまりにも人気が沸騰しすぎた反発?と、
彼独特のどぎついペダントリー(知識をひけらかすこと)を
ちりばめた文章に抵抗がある読者もいるようです。

二大代表作「グリーン家」と「僧正」はどちらも、
純粋にパズルを楽しむ本格推理物というよりも、
スリラー・サスペンスの要素が強い感じがします。

その作風は、クリスティやクイーンのように、
意外な犯人やトリックで勝負するという感じではありません。
どちらかというと、シャーロック・ホームズの小説のように、
超個性的な探偵、ファイロ・ヴァンスの魅力に
引き込まれながらドラマを楽しんでしまう感じです。

今回、ふと、昔読んだ「グリーン家殺人事件」を
読み返してみたら、、、

うわー@@。ヴァン・ダインっておもしろーい!!^^
(中学時代も「グリーン家」は楽しめたんですけども…)
当時は全然気づかなかったことですが、
ヴァン・ダインは、文章がとても読みやすいんです。
アガサ・クリスティも文章がうまい作家ですけど
ちょっと、うまさが違う感じ。
(エラリー・クイーンは普通ですが^^;)

ヴァン・ダインの文章のうまさの秘密は、
文章がなぜか(?)読みやすい。(どして、どして??)
(東野圭吾さんとなにか共通点がありそう…)
人物描写が丁寧で(皮肉っぽいところが玉にきず^^;)
登場人物がとても生き生きしている。
なによりも、舞台となる場面の描写が
とっても不気味で、異様な雰囲気を醸し出している。

読者として読んでいるうちは、気が付かなかったんですが、
自分で小説を書くようになってから、彼の文章を読むと……、

おー@@、あたしの理想の文体ってこれよー! 

とひとり勝手に感銘をうけ、
ただいま、ヴァン・ダイン氏の文章をひたすら研究中です^^



  


Posted by あいちゃ at 20:49Comments(0)作家

2010年12月04日

容疑者Xの献身劇場版



東野圭吾さんの推理小説「容疑者Xの献身」!!

あいちゃ独断の東野作品ランキングでも、
   第4位ーー!!
の超傑作ですが、
その実写版がDVD化されてました。

ということで、早速拝見させていただきました^^

主役のガリレオ探偵こと湯川学役を演じるのは、
ご存知、あの龍馬伝の主役も演じられた、
  福山雅治さんでーす。 
きゃー><。豪華です。

対する、容疑者Xこと天才数学家石神哲哉を
演じているのが、堤真一さん。
(民主党の岡田外務大臣のような風貌でした^^;)
小説ではメタボのイメージの石神ですが、
この映画では、なんと福山ガリレオ先生よりも、
体力があるスポーツマン?^^; 
として描かれていました。

映画としては、まあまあ楽しめました。
福山さん演じる湯川学は、
とてもあくが強くて個性的でしたけど^^;

でも、やっぱり小説を一読してから、
実写版はみるべきですね。
この映画でも、悪くはないんですけど、
解決編の衝撃度は、
小説にはとてもかなわないと思います。

「秘密」、「幻夜」、「白夜行」などをはじめとする、
東野作品の実写化が次々と進行していますが、
皆さーん、まず小説から先に読みましょうね。
もったいないですよー。あの感動が@@。。

  


Posted by あいちゃ at 21:40Comments(0)作家

2010年09月26日

作家・東野圭吾さん20



東野圭吾さんのシリーズもついに第20回ですか^^;

今日のトピックは、『プラチナ・データ』を読みましたー!
これは、今年2010年に出版された最新作なんでーす^^

毎回感心させられちゃうんですが、
東野圭吾さんの知識の深さですね!
今回の作品では、
DNA鑑定と多重人格症候群で
すごい想像力を見せてくれちゃっています。

DNA鑑定は、現在のレベルではなく、
残された犯人のDNAから
犯人の個人の特定がなされてしまうという、
近未来のレベルでの鑑定なんです!
DNAが窮極の個人情報となり、
国家がそれを管理することができるのか?という
現在の個人情報の問題とも絡められて、
またスーパーコンピュータでの管理システムなど、
生物学、情報学、犯罪学、法律学、
様々な学問が背景になければ書けない小説なんです。

多重人格症候群も東野圭吾さんは簡単に小説に
取り入れちゃっていますが、
複数の人格に力の優劣があるところなんか、
(片方の人格は常にもう片方の人格の言動を見ているが、
もう片方の人格は意識がなくなっているときに
他の人格が出現しているために相手の言動を知らないという、
一方通行型の二重人格者を取り扱っています)
どこでこんな知識を手に入れたの?と脱帽しちゃいます^^;

考えてみると東野圭吾さんの小説って、
ものすごい知識をベースに書かれているんですよねえ。
「手紙」では、犯罪者の家族や被害者の家族の苦しみ。
「さまよう刃」では、異常性犯罪者の心理。
「赤い指」では、痴呆老人を抱えた家族の苦しみ。
「秘密」では、観光バスの事故による
バス会社と被害者遺族たちとのやりとり。
「幻夜」では、神戸阪神大震災の現場の被害状況。
など、一体どこで調査してきたのー><。
個人の調査では限界があると思うんですけどね^^;

今回の「プラチナ・データ」はそんな東野圭吾さんらしい、
彼でないと書くことができない作品です!
とっても面白くてすぐに読めちゃいますよー(お薦めです^^)
ちなみに採点でーす。
総合得点41点(①8点②9点③9点④7点⑤8点)
(  ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度   )
「さまよう刃」と同点ですが、
順位は「さまよう刃」が上とさせていただきます。
点数がやや辛くなったのは、
ストーリーが淡々と進行していくので、
登場人物への愛着が湧かなかったぶん、
意外な結末にも感動が普通だったかな?ってとこです。
やっぱり、人気作家になってしまって、
作品をあるペースで書き上げなくちゃならないところに、
作品の奥深さがついていかなかったのかも・・・。
(えらそーに、批難するなー! ごめんなさーい><)
でも、普通に超面白いSFミステリーですよん^^。





  


Posted by あいちゃ at 23:30Comments(0)作家

2010年09月17日

作家・東野圭吾さん19



前回の記事で、あの「白夜行」の第2弾として登場した
超大作「幻夜」の総合順位は、
第五位タイという結果になりました。

もう少し上位に食い込むと思われましたが、
五位に終わった理由は、
1、終盤の謎解き、盛り上がりが普通に良かった程度だった。
(めちゃすごいよ~。チョー感動><。。。、ではなかった)
2、謎解きの解答がはっきり提示されないままに終わっている。

の2点が不満だったからです。
(普通にすごい作品なんですがね^^;)

ところで・・・

「幻夜」を読み終わったあとで、幻夜についてコメントしている
様々なHPを拝見したところ・・・

おおっーー! @@ (さういうことか!!)

ということは・・・、

じゃーーん。
「幻夜」の総合得点を前回発表の数値から
修正変更させていただきま~す。

「幻夜」の得点は・・・、(はらはら、どきどき^^)

 総合得点48点(①10点、10点、10点、9点、9点)
        +3   +1          +1 +1

点数の内容は、
  総合得点( 
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度
  )

となりましたー!
「手紙」と同点で2位ですが、個人的には僅差で
2位「手紙」、3位「幻夜」 とさせていただきたいと思います。
つまり、「幻夜」は、あの「容疑者Xの献身」(4位)と、
「秘密」(5位)の二つの作品をごぼう抜きというわけで~す!

あれー><。 
「容疑者Xの献身」ファンの人と、
「秘密」ファンの皆様~、物を投げないでくださーい。
あたた・・・。びえーん、ごめんなさーい。
あの~、固いものや尖ったものを投げられると
マジ怪我しますんで~^^;
「理由をはっきり説明せんかい!」
「はい、ごもっともです><。」

「幻夜」は「白夜行」を読んだ後で、
お読みいただきたい作品ですが、
単独で読んでも読めるように書かれています。
確かに、「幻夜」の中で話は完結しているのです。
それだけで読んでしまうと、総合得点は45点ですが、

「幻夜」を「白夜行」の続編として読むんです!
「えっ、どう違うの?」
つまり、「幻夜」の世界と「白夜行」の世界が
重なっていると、、、
もっとはっきりいえば、
「白夜行」に登場した多数の登場人物と、
「幻夜」に登場した多数の登場人物の中の
一人が実は同じ人物である!として読むんです。
つまりその人物は「白夜行」と「幻夜」の両方の
小説に登場しているわけね・・・。
でも、それで何がどう変わるの?

そこから先は読んでみてお考えください^^。

とにかく、「幻夜」が「白夜行」の続編である!
という視点で「幻夜」を読むと、
おー、あの答がはっきりしなかった謎が解ける?
しかも、さらなる恐ろしい壮大なストーリーが・・・、
怖えーーー><。

「幻夜」はやっぱり傑作でしたー(満足~^^)
   


Posted by あいちゃ at 21:25Comments(0)作家

2010年09月11日

作家・東野圭吾さん18



久しぶりに東野圭吾さんの記事です。

 「幻夜(げんや)」 読みましたー!

白夜行の第2弾として書かれたという、779頁の超大作!
執筆も東野圭吾さんの黄金期1998年から2004年での作品です。
   前回の記事を参照してください。

あの最高峰「白夜行」を超えているのか?
あたしが独断でつけた東野小説のランキングは、
「幻夜」が入る前の暫定順位が、

1位: 白夜行 49点(10点、②9点、③10点、④10点、⑤10点)
2位: 手紙   48点(10点、②10点、③10点、④10点、⑤8点)
3位: 容疑者Xの献身
          47点(①10点、②8点、③9点、④10点、⑤10点)
4位: 秘密   46点(①9点、②9点、③9点、④10点、⑤9点)
5位: 仮面山荘殺人事件
          45点(①9点、②9点、③9点、④9点、⑤9点)
6位: 悪意   44点(①9点、②9点、③8点、④9点、⑤9点)
7位: むかし僕が死んだ家
          43点(①9点、②10点、③8点、④8点、⑤8点)
以下省略、でした。
ちなみに点数の内容は、
  総合得点( 
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度
  )
となっております。

そして、「幻夜」の得点は・・・?
間違いなく上位に食い込んでくる傑作です!
果てして白夜行を越えることができるのくゎー @。@
ひっぱるなー!! はい、ごめんなさーい^^;

「幻夜」の得点は、
  総合得点45点(①9点、10点、10点、8点、8点)
あらー、これは「仮面山荘殺人事件」と同点の第5位です!
(ちょっと意外。もっと食い込むと思っていたのにー><)

「幻夜」は白夜行の二人の主人公、雪穂と亮司に対応する
人物として、
 新海美冬(しんかいみふゆ)と水原雅也(みずはらまさや)
が出てきます。
白夜行と幻夜は違う小説なので、
これらの四人は全くの別人のはずですが、
唐沢雪穂と新海美冬の二人はとっても共通点があります!
読んでいただければわかりますが。(そこが怖いのよね~)
例えば、スタイルまで含めて絶世の美人。
陶器のように肌理が細かい美しい肌。
人を異様にひきつけるアーモンド形の目。
ロイヤルミルクティーを好む。
やることなすこと全てが順風満帆で、
邪魔になる人物は、何らかの目に合って
彼女たちの前から消えていく。
大成功を収めた青年実業者と結婚する。
などなど。

でも、違う点もあります。
雪穂は本音を語ることなく、何を考えているのか
わからない人物として表現されています。
美冬は雅也の前では本音?(自分の考え)を
はっきりと発言する、雪穂よりもより能動的な
人物として描かれています。

美冬と雅也のやりとりを読んでいると、
雪穂と亮司の間に同じようなやりとりがあったのかな?
と想像させてくれます。
そんな意味でも「幻夜」は楽しむことができます。

そして、途中殺人があったりして、
いよいよ物語りは佳境に入ります。
物語前編を通じて最大の謎について
(内容は本文をご覧下さい)、
その解答が最後に説明されます!

ただ・・・、
答が2通りあって、どっちなんだろう?
そうなんです。答えAと答えBの2つの可能性が
あって、真相がどっちか読者が推理してね、
で終わっています。
「どちらかが彼女を殺した」と同じ終わり方です><。
「どちらかが彼女を殺した」では犯人がわからない
わけですから、大問題なんですけど、
「幻夜」の場合は、答えAでも答えBでも、
まあどちらでも大差はないかな、って感じでした。

うーーーん><、これだけの大作なのに、
序盤、中盤の表現力は最高で、
読者は物語に引き込まれますが、
最後の結末の衝撃が、白夜行と比べると・・・。
という感じでした。

でも「幻夜」は、最後の一文が・・・、超最高です!
おおーー、すげーー、きましたよーー! ><。。

ただ、779頁の超大作が、
最後の最後のたったの一文を盛り上げるために
構成された小説だとすると、壮大だけど、、、
400頁くらいでもいいじゃん^^; って思われます。
ということで、今回の「幻夜」の総合得点は45点でした!

でもでも、実はこの話続きがありました!
やはり、「幻夜」はただものではなかったのです!
最初に読み終わった時にはわからなかった新事実!
「幻夜」の本当の恐ろしさはここからだったのです!

えー、どうなっちゃうの~? 

続きは、例のごとく、次回にひっぱる、ひっぱる^^;






  


Posted by あいちゃ at 02:25Comments(0)作家

2010年07月01日

作家・東野圭吾さん17



東野圭吾さんの傑作小説 『白夜行』
その最高傑作を超える作品はあるのか?
もしあるとすれば、それは・・・

 『 幻夜 (げんや) 』

なのかもしれません^^

ただいま、あたしは『幻夜』を読んでいる最中なのです^^
(やっとこ、真ん中くらいまで読みました~。
 おっせーなー!!  はい~><。 )

『幻夜』とは、どんな作品なのでしょうか?
一つの特徴は、とても長い長編小説だということです。
東野さんの長編はだいたい400頁前後ですが、
『白夜行』と『幻夜』は、800頁ほどあるんです!
文庫本なのに値段が1000円! きっつ~^^; 

そして、『白夜行』と同じく、すごい美人が主人公なんです。
この他にも、『幻夜』と『白夜行』には共通点が多いんです。
当然期待しちゃいますです@@。。

『幻夜』の冒頭部ですが、

   薄暗い工場の中に・・・

からはじまり、22頁の

   ・・・彼の目の前に、若い女が立っていた。

までの文章の完成度の高さ!!
(うわー 震えてきたー ><。)

もともと文章が悪魔的にお上手な東野さんが、
最も脂がのりきった2004年に書かれており、
こだわりつづけた本格物から、社会派推理物への
転換に成功して、その集大成である 『白夜行』 の
5年後に満を持して書かれた作品です!

さてさて、あたしの大きな期待にこたえてくれる
傑作作品なのでしょうか^^?



  


Posted by あいちゃ at 23:23Comments(0)作家

2010年06月15日

東野圭吾小説のランキング5



引っ張りまくった「東野圭吾さんの小説」の中から、
あたしが読んだ小説13作品について、
あたしの主観でランキングをつけてしまおうという、
ばちあたりな企画です(ごめんなさい><)

そして、いよいよ残った作品はたったの2つ。それは、
「白夜行(1999)」と「手紙(2003)」です!

ではでは、栄えあるあいちゃが選ぶ、
東野さんの小説ランキング第2位は・・・

総合得点48点(10点、②10点、③10点、④10点、⑤8点)
  (注)採点基準は、次の5項目ですよん^^
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度  ひっぱるなって! ><。
「手紙」でーす!!

ということは・・・
栄冠に輝く第一位は・・・
もちろん、あの作品―― 「白夜行」 でーす^^
総合得点49点(10点、②9点、③10点、④10点、⑤10点)

どちらも驚異的にすばらしい作品なんで・・・
まず、「手紙」から感想を述べさせていただきます。
最高傑作「白夜行」を出してから間もなく書かれた作品です。
そして、これまでの本格推理もののこだわりを捨てて、
社会派推理小説への移行に成功して、
脂ののっている時期に書かれた小説です。

「手紙」のメインテーマは、
現代社会における答えのないひとつの問題についてです。
その答を東野さんは、登場人物の平野社長に語らせます。
その答えは正しくないのかもしれません。
そして、その答えは意外な答えでした。
(少なくともあたしには)
他の作品にみられる奇抜なトリックで度肝を抜くのではなく、
難しい問題の一つの解答を提供しただけで、
その解答の意外性と説得力の強さで、
気がつくと物語りに引き込まれているという、
壮大な作品です。
とにかく、ご一読してみてくださいね^^ 

そして、第1位の「白夜行」ですが、
この記事をご覧いただいている皆さんのほとんどが、
どーせ「白夜行」が一位に選ばれるんだろうと
予想されたと思います。(どんでんがえしはなしかよ~><)
言い訳する言葉はございません^^
だって、「白夜行」は東野さんの数ある傑作の中にあって、
まるで次元が違う傑作だからです。
(比較すること自体無謀だ~、と個人的には思います^^;)
「白夜行」の感想は、関連する過去記事を参照してください。

「白夜行」の得点は50点満点中の49点!
これを超える傑作なんて、果たして存在するのでしょうか?

もし、あるとすれば・・・

「幻夜」がもしかしたらそうかもしれません!
ついに、ついに、ついに^^ 
あたしは「幻夜」を買っちゃいましたー(おー衝動買い><。
(代金は1000円! 文庫本なのにー^^;)

「幻夜」は779ページの超大作です。
今、ゆっくり読んでいるところです。
そのうち報告いたしますね^^
(もちろん、ねたばらしはしませんですm(_ _)m)  


Posted by あいちゃ at 22:40Comments(0)作家

2010年06月11日

東野圭吾小説のランキング4



 さあさあ、あいちゃが(主観で^^;)選ぶ東野圭吾さんの
小説カウントダウンランキング、残るは三作品ですよ~!
 それは・・・、「白夜行」、「手紙」、「容疑者Xの献身」です。

 では、この中からまずは、第三位!
 さてさて、どれが選ばれるのしょうか? ><

 第三位は、「容疑者Xの献身」です!
総合得点47点(①10点、②8点、③9点、④10点、⑤10点)

 (注)採点基準は、次の5項目ですよん^^
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度

 容疑者Xの献身であたしが思うことは、
 純粋な本格推理小説だ!ということです。
 それって東野さんの最もお得意とする分野なんですよね?
 確かに、東野さんの本格推理小説は今回のエントリーの中にも
   「卒業」、「眠りの森」、「仮面山荘殺人事件」、
   「どちらかが彼女を殺した」、「悪意」、
   そして、「容疑者Xの献身」とたくさんあります。

 でも、ちょっと待ってください。
 「悪意」のあとに書かれた、「秘密(1998)」
そして「白夜行(1999)」、「手紙(2003)」、「さまよう刃(2004)」
これらはどちらかというと、社会派推理小説ですよね。
 つまり、東野さんは「秘密」あたりを境に、作風を変えているんです。
おそらく、東野さんが一番書きたいのは、本格推理ものだと思います。
ただ、東野さんが創作するとても優れたトリックをしても、
黄金時代の本格推理小説(クリスティやクイーンたちの小説)に
対抗できない、(時代が違うので仕方ないことですが)
あるいは、その限界を感じていたのではないでしょうか?
そこで、他の追随を許さない独創性と、表現力を武器に、
社会派推理小説の執筆に方向転換された。
(あたしの主観的な意見ですが^^;)
そうして生まれたのが、「秘密」、「白夜行」、「手紙」、「幻夜(2004)」
という東野さんの代表傑作たちではなかったのでしょうか。

 そんな中、2005年に執筆された本格推理小説が、
「容疑者Xの献身」です。
 あたしが思うに、東野さんはこの小説のトリックに
よっぽど自信がおありになったのではないでしょうか?
 だから、純粋な本格推理小説をまた書いた!

 それだけに、この容疑者Xの献身のメイントリックは、
数ある東野さんの傑作の中でも群を抜いたものであり、
結末の意外性においては、まだ残っている2作品を上回っています。

 現代小説で、これほど本格推理小説で面白いものは、
今のところ、あたしは他には知りません。(とにかくすごいです!)

 では、次回に栄えあるあいちゃ大賞(1位と2位)の発表をしまーす^^
  


Posted by あいちゃ at 21:35Comments(2)作家

2010年06月09日

東野圭吾小説のランキング3



 あたしがこれまでに読み終えた東野圭吾さんの小説13編から、
勝手にカウントダウンランキング付けをしてしまう、
大胆かつ失礼な企画です(ごめんなさい^^;) 
 前回までの記事にて、13位から6位までの作品の発表が
終わってます。
 今、残っているエントリー5作品は、(公開年代順に)
  「仮面山荘殺人事件 (1990)」
  「秘密 (1998)」
  「白夜行 (1999)」
  「手紙 (2003)」
  「容疑者Xの献身 (2005)」  です。
 いずれも、そうそうたる傑作です^^;

 ではでは・・・

 第5位の発表です><。

 ・・・

第5位は、「仮面山荘殺人事件」です。
総合得点45点(①9点、②9点、③9点、④9点、⑤9点)
 (注)採点基準は、次の5項目ですよん^^
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度
だーいどーんでんがえしー!!推理小説の傑作でしゅ~。
閉ざされた山荘に集った人々の間で起こる謎の殺人事件。
館ものという古典的かつ模範的なシチュエーションから
繰り広げられる一大ドラマスペクタル!
あっと驚く意外な、けちゅまちゅ~><。
もう完璧なエンタテイメント・ミステリーです。 
(だったらなんで5位なんだ? ^^;)
あたしが最初に読んだ衝撃の東野作品です。超お薦め!

続いて、第4位は「秘密」です。
総合得点46点(①9点、②9点、③9点、④10点、⑤9点)
ええと、「悪意 (1996)」の2年後に書かれた小説が、
「秘密 (1998)」です。
あたしてきに分析すると、東野圭吾さんはこの間に
作品のスタイルを一変しているように思います。
「卒業 (1986)」から「悪意 (1996)」までは、
純粋な本格推理ものを目指して執筆されていますが、
「秘密 (1998)」以降は、推理パズルよりも、
現代社会の問題をベースに物語が進行して、
結末のどんでんがえしを楽しんでもらおうとする
社会はミステリーの作風に変化しています。
野望に燃える青年作家から、おちついた大人の魅力
を持つ熟練作家になられたような感じです。
そのあたらしい作風の転機となる作品が
この「秘密」ではないでしょうか?
ストーリーや意外な結末という観点では、
「仮面山荘殺人事件」の方が優れている
かもしれません。
でも、「秘密」、そしてまだ残っている3作品には、
登場人物の魂の叫びがあるんです><。
読み終わったあと、結末トリックの意外性だけではなく、
それ以外の何か心にどーんと残る、もやもやインパクト。
どっと押し寄せる虚脱感!
これぞ東野圭吾さんの真骨頂!というべき
代表作品ですよね^^

さあさあ、残る作品は
「白夜行」、「手紙」、
そして「容疑者Xの献身」です。
栄えある第1位はどの作品に輝くのでしょうかー?
続きは次回に~。

ひっぱります・・・ ^^;


  


Posted by あいちゃ at 22:59Comments(2)作家

2010年06月07日

東野圭吾小説のランキング2



 東野圭吾さんの小説であたしが読んだ13冊の順位付けを
個人的な観点で行ってしまおうという企画です。
(東野先生、罰当たりなことをしてしまって、お許しください><)

 エントリー作品は、(執筆された年代順に並べまして、)
「卒業」、「眠りの森」、「宿命」、「仮面山荘殺人事件」、
「むかし僕が死んだ家」、「どちらかが彼女を殺した」、
「悪意」、「秘密」、「白夜行」、「手紙」、「さまよう刃」、
「容疑者Xの献身」、「赤い指」 の13作品です。

 採点基準は、次の5項目ですよん^^
   ① 作品全体の印象
   ② 序盤のインパクト
   ③ 登場人物のユニークさ
   ④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
   ⑤ 結末の意外性と衝撃度

 ではでは、栄えある?あいちゃが選ぶ東野さんの
傑作カウントダウン順位は・・・

 第13位は・・・!
 つまりそれって、最下位ってことっすね^^;(ひっぱる)
 「卒業」です。
 総合得点38点(①8点、②7点、③8点、④8点、⑤7点)
 他の作品がすごすぎるだけで、「卒業」は
 面白くて優れた推理小説ですよ^^

 第12位は、「眠りの森」です。  
 総合得点39点(①8点、②7点、③9点、④8点、⑤7点)
 東野作品の方向性が固まりつつある作品ですよね。

 第11位は、「どちらかが彼女を殺した」です。
 総合得点39点(①8点、②9点、③8点、④7点、⑤7点)
 採点者があたしでなければ、もっと順位があがりそうな作品。
 あたし的には、序盤の壮大な期待に、
 結末が耐えられなかったかな? って感じで評価がちょっと・・・。

 第10位は、「宿命」です。
 総合得点40点(①8点、②8点、③8点、④9点、⑤7点)
 上手くまとまっていて、面白いけど衝撃度は普通かな・・・。

 第9位は、「さまよう刃」です。
 総合得点41点(①9点、②9点、③8点、④8点、⑤7点)
 えー、こんなに早く順位がついちゃったの? と叱られそう^^;
 東野作品に眼が肥えてしまってから読んだからかな?
 あとテーマ的に、やや抵抗があったかも。すごい作品ですけどね。

 第8位は、「赤い指」です。
 総合得点42点(①9点、②10点、③8点、④8点、⑤7点)
 「赤い指」は、「さまよう刃」、「手紙」と並んで
 現代社会の恥部に踏み込んだ意欲作です。
 この手の作品は序盤の衝撃はすごいですね。
 序盤の衝撃がすごすぎる分、結末への期待が大きくなり、
 その期待に結末が耐えられないと、評価が下がってしまう><。
 
 第7位は、「むかし僕が死んだ家」です。
 総合得点43点(①9点、②10点、③8点、④8点、⑤8点)
 作品の完成度は後期に書かれた小説にかないませんが、
 若き東野圭吾さんの野望作って感じがします。
 強引な序盤設定、中盤の不気味さ、サイコスリラー、
 少しずつゆっくりと解決されていく謎、過去への旅、
 とっても面白い小説でした(余は満足じゃ^^) 

 第6位は、「悪意」です。
 総合得点44点(①9点、②9点、③8点、④9点、⑤9点)
 この作品は、あまり騒がれていない地味な評価の作品ですが、
 すっげー面白いです! 文章も読みやすく、叙述トリックありの
 意外な結末ありの、完成度が極めて高い作品です。
 こういう隠れた宝物を見つけるとうれしいですよね^^
 いきなり殺人の犯人がわかっちゃって、
 いかにして犯行が行われたのかを推理する倒叙形式で
 書かれた作品です。(東野さんには珍しいかも)
 そして、動機・・・。なぜ、犯人はこの犯行を行ったのか?
 クリスティの「三幕の殺人」を思わせる傑作です。
 
 さあさあ、残る作品はあと5つ!
 栄えある?あいちゃが選ぶ東野作品カウントダウンは、
 次回の記事で紹介しますよー^^ (予想通りひっぱってしまった)

 それでは、みなさん、まったねー。^^。 
  


Posted by あいちゃ at 23:08Comments(2)作家