
2010年06月05日
東野圭吾小説のランキング1

東野圭吾さんの小説に魅了されて、
たくさんの小説を読んできました。
そこで、これまでに読んだ東野作品のランキングを
あたしの主観でつけさせていただきます(おっ大胆な^^;)
まずはこれまでに読んだ東野さんの作品を、
執筆順に羅列してみます。
卒業 (1986)
眠りの森 (1989)
宿命 (1990)
仮面山荘殺人事件 (1990)
むかし僕が死んだ家 (1994)
どちらかが彼女を殺した (1996)
悪意 (1996)
秘密 (1998)
白夜行 (1999)
手紙 (2003)
さまよう刃 (2004)
容疑者Xの献身 (2005)
赤い指 (2006)
以上の13作品です。
おー、そうそうたる作品ですよね~@@;
(これらの作品の感想はこれまでのブログの記事を
参考にしてください^^)
さてさて、どの作品が1位に輝くのでしょうか?
発表は次回に・・・。(ひっぱる、ひっぱる^^)
2010年06月04日
作家・東野圭吾さん16

東野圭吾さんの小説、相変わらず読みまくっているあたしです。
さて、今回は二つの作品を紹介いたします。
(ネタばらしにはならないように、気をつけますね^^)
まずは、「むかし僕が死んだ家」です。
これは、異色な作品です!
ただ、東野さんの作品はみんな異色なので、
東野作品としてはノーマルだったりして^^;
登場人物はたったの二人!
最後までこの二人の男女の会話を中心に話が展開します。
女性は幼い頃の記憶がないんです。
なぜ? おー@@、面白そう!!
その女性が、昔ここにいたかもしれないという「灰色の家」
そこに残された日記・・・。
ある少年が書いたその日記を読んでいくうちに・・・、
怖えーー><
これこそ、あたしの求めていた理想のシチュエーションよ!
それだけ鋭いシチュエーションの中で、
やや強引なストーリー展開ながら、
読者はその世界に取り込まれてしまいます。
登場人物が記憶を辿っていくストーリーなので、
表現も東野さんらしいクリアーな記述ではなくて、
ちょっとぎこちない語り口で話が進んでいきます。
この辺もこの小説の独特さだと思います。
エンディングは上手くまとまっていて、いい作品ですよ^^
次に「さまよう刃」です。
わりと最近の作品で、
いきなり出だしからショッキングなテーマの話です。
「手紙」や「赤い指」と並ぶ、
現代社会の恥部に踏み込んだ意欲的な作品です。
ただ、テーマが衝撃的過ぎるために、
結末で東野さんは困ったと思います。
読者をあっといわせる結末を選ぶか、
読者が喜ぶ結末を選ぶか?
あたしには難しすぎて選択できません><
そこはさすがの東野さんです。
読者をあっといわせて、
かつ納得のいく結末を提供してくれました。
でも、読者をあっといわせるトリックが、
やや空振り気味だとあたしは思いました。
でも、仕方ないですよね。
もっと、読者を煙に巻こうとすると、
納得できない結末になってしまうように思えます。
とにかく、問題作であり、傑作だと思います。
2010年03月26日
作家・東野圭吾さん15

東野圭吾さんの小説を語るコーナーも第15弾に!
そして、あたしが読んだ刑事加賀恭一郎シリーズも、
「卒業」「眠りの森」「どちらかが彼女を殺した」「悪意」に
つづいて五作品目になります。
今回読んだ作品は・・・
「赤い指」 です。
わー、ぱちぱちぱち。(何の拍手?^^;)
書かれた年は2006年。 おー、最近の作品ですね。
内容は・・・、
怖えーー>< 現代社会の抱える恥部つうか、
なんというか、 ごく平凡に見える一家庭に
降りかかるおそろしい出来事ー!!
あたし、この作品で何が怖いって、
主人公の奥さんが、とっても怖い人なんですよ~。
思い出しただけでも、、、、ぞぞっ ><。
その異常さを描写した東野さんの筆力にただ脱帽です。
出だしから一気に引き込まれちゃう読みやすい作品です。
あの、超名作「手紙」の再来か?と期待させる内容ですが、
ちょっと残念なのが、やや結末が強引かな? と思いました。
でも、作品のすごさが失われるほどではないです。傑作です!
多分、そこらが上手くまとまっていると、「手紙」に匹敵する
超名作になれるんだけど惜しい作品でした。もちお薦めです^^
2010年03月17日
作家・東野圭吾さん14

この前 『宿命』 を読み終わったばかりなのに、
またまた東野作品を一作読みました^^
今回の小説は 『悪意』 です。
この作品も、刑事加賀恭一郎シリーズですが、
本格推理物でありながら、倒叙推理物です。
つまり、犯人が誰なのかは比較的早くから
読者には推測できるように書かれた推理小説です。
このような時、読者が推理することは、
いかにして犯行が行われたのか?
あるいは、なぜ犯人はこの犯行を犯したのか?
などが興味の対象になります。
『悪意』で読者に課された問題は、犯人の動機です。
なぜ犯人はこの犯行を犯したのか?
この謎解きが、この小説の醍醐味です。
といっても倒叙推理小説は星の数ほどあるし、
東野圭吾さんの作品の中にも沢山ありますよね。
『容疑者Xの献身』とか・・・
でもこの 『悪意』、はっきりいって
とても面白かったです!
東野作品で面白くなかった作品がないので^^;
面白かったというだけでは、迫力ないですけど・・・
年表によると『悪意』は、『どちらかが彼女を殺した』に
続けて発表されています。
すなわち、この2作品は、同時代の作品なんです。
でも、『どちらかが彼女を殺した』は有名ですよね。(うんうん)
なにしろテーマが派手ですからね^^
それに比べて、『悪意』って、ちょっと地味じゃないですか?
東野ファンでも、知らない人も多いのでは?(そだそだ)
でもでも、・・・
地味なようで、実は、話の展開がつぎつぎと進展していって、
ちっとも退屈させません。(どんでんがえしの連続~)
一気に読めちゃいます。(文章も読みやすいし^^)
作品も、マニアックな作家の世界から、
社会問題まで多岐にわたって触れられており、
推理以外の内容もとっても深くて面白いです。
あたし的に評価すると、
『手紙』や『秘密』の超傑作にも、、、、
(微妙に多少は引けはとるけど^^;)
ほとんど引けをとらないくらいの超傑作でした!(おーすげー)
秀作『どちらかが彼女を殺した』よりもこっちのほうが好きです。
お薦めですよ。是非、一読を。^^。
2010年03月09日
作家・東野圭吾さん13

東野圭吾さん、いわずと知れたベストセラー作家です。
今も、あたしは東野作品に魅了されっぱなしで、
次々と作品を読み漁っています。
最近読んだのは、
「どちらかが彼女を殺した」 と 「宿命(さだめ)」
の2作品です。
まず、「どちらかが彼女を殺した」ですが、
容疑者はたったの二人!
そうです、その二人のうちどっちかが犯人です!
さあ、当ててください^^
まさに、ストレートパンチいっぱーつ!って感じですが
間違いなく面白い作品だと思います。
この作品の感想はここまで・・・^^;
だってー、これ以上解説するとネタばらしに
なりかねないからです。解説者泣かせの秀作ですね^^;
ではでは、つぎに「宿命」です。
青年期に常に自分の前に立ち塞がったライバル。
そのライバルは医者になり、自分は医者を断念して刑事になった。
偶然にも、そのライバルが巻き込まれた事件を担当することになり、
調査をしていたら、ライバルの妻は自分の昔の恋人だった・・・。
うわー、いきなし、どろどろしてますねー><。
この「宿命」では今起こった殺人事件の謎解きを中心に
話が進行しますが、この事件の解決の重要な手掛かりとして
過去のある事件がからんできます。
と、ここまでは本格推理物のよくあるパターンですね。
しかし、作者はさらにひとひねりして読者をあっといわせます。
最後の一文を最初に決めてから、この小説は書かれたそうです。
あたしが、この「宿命」で気に入っているのは、
ハッピーエンドなんです^^
東野さんの作品は何といっても結末の斬新さと意外性です。
そしてインパクトある結末を提供するためには、
やはり悲しい結末になってしまうことが多くなりますよね。
これまでにあたしが読んだ東野作品のなかで、
ハッピーエンドの作品は、
「秘密」と「宿命」の2つですね。(あとは悲しいの><)
「宿命」はのちの最高傑作「白夜行」にも繋がる作品で、
東野作品の年表を考えても重要な意味を持つ作品だと思います。
真面目な解説で終わってしまった・・・^^;
2010年02月17日
作家・東野圭吾さん12

東野圭吾さんの小説にはまっているあたし。
「眠りの森」と「どちらかが彼女を殺した」の
2作品を読み終えました。
まずは「眠りの森から」
*例のごとくネタばらしはしないように気をつけます。
「眠りの森」は刑事加賀恭一郎さんが登場する作品で、
「卒業」につづく加賀シリーズの第2弾のようです。
「卒業」ではまだ、学生で素人探偵だった加賀が、
この作品では、ばりばりの若手刑事になって、
するどい推理をみせてくれます。(まるで、別人です^^;)
舞台は高柳バレエ団の中で起こる連続殺人事件で、
バレエ団という特殊世界の中の、異様な人間関係が
醍醐味です。
某有名古典推理小説の殺害手段のトリックが使われています。
東野さん自身が、登場人物に、
こんな方法で人が殺せるのか疑わしいですと語らせておいて、
あっさり、その殺害方法を使っちゃっています^^;
東野さんのミステリーのパターンは、
純粋にパズルを楽しんでもらおうという意図が感じられます。
それゆえに、多少(かなり・・・)、偶然性に頼った殺人もあります。
自分が犯人だったら、こんな偶然を期待しては、
犯行はできないだろうというのも、結構ありみたいですね。
だから、最後の切れ味は圧巻です><。
うわー、パズルがきれいに解けちゃった~、って感じです。
当然、あたしは今回も騙されて感動しちゃってます^^;
さてさて、「眠りの森」に話を戻しますが、
この作品の主人公?である浅岡未緒に、
なんと刑事加賀恭一郎が恋してしまうという、
ミステリーらしからぬ設定が面白いです。
さあ、加賀さんの想いは最後に遂げられるのでしょうか?
わくわく^^
後味もよかったです。
「卒業」のときには、『言う』と書いていたのが、
「眠りの森」では『いう』になっていました。
漢字表現が東野さんという偉大な作家の中でも
起こっているということがよくわかります。
2010年01月25日
作家・東野圭吾さん11

ついに、このシリーズ「作家・東野圭吾さん」が第11回を迎えて、
ぱんぱかぱーん、あいちゃブログシリーズ最長記録更新です!
わーわー、ぱちぱちぱちぱち^^
(何を勝手に盛り上がっているんでしょうか^^;)
さてさて、今日はSLのお友達情報~^^
知多シムの Tatsuya さんが、今、東野さんの
「幻夜――」
を読まれているそうです。
「幻夜」読みたーい><、
今、あたしが一番読みたい東野シリーズは、ずばり「幻夜」です!
この作品は、あの人知を超えた最高傑作「白夜行」の再現に
チャレンジしたものです。(ページの長さも白夜行級です^^;)
しかも、「幻夜」でしか味わえない独特な雰囲気もあるそうです。
わくわくわく・・・あの白夜行の感動がまた味わえるのでしょうか?
だから、あたしにはまだ読めないんです><
だって、「幻夜」を読んでしまったら、
もう「白夜行」の感動は一生味わえないかもしれないから^^;
ということで、今は東野さんの別の作品を読んでいるところです。
もうひとり、お友達情報~。
Chipo ちゃんも、かなり東野圭吾さんの作品に詳しいみたいです。
彼女は、「どちらかが彼女を殺した」が面白いよと教えてくれました。
この作品は、なんと容疑者が、推理小説史上最小、たったの二人!
二人のうちのどちらかが犯人だそうです^^;(すげー、ありえない~)
かつて、エラリークイーン様の小説「アメリカ銃の謎」、
この作品も容疑者がすごく少ないんです。(二人ではないですが^^;)
――の犯人を当てられなかったあたしとしては、
二人で当てられなかったら、どうなるのー><
っという感じで、背水の陣でいどみたいと思います。
でも、「どちらかが彼女を殺した」は、加賀恭一郎シリーズなので、
今、あたしは「卒業」、「眠りの森」と読んでいるので、
きっと、次に読むことになると思います。
これだけ読んでも、まだまだ秀作ぞろいの東野圭吾さん・・・
――すごいです^^
2010年01月11日
作家・東野圭吾さん10

昨年から嵌まりに嵌まっちゃってる作家・東野圭吾さん。
五冊読んで、なんと五冊とも衝撃を受けてしまった><
こんな作家ははじめてです。(この人悪魔だ^^)
そして、第六作目に読んだのが「卒業」です。
この作品は初期のもので、刑事加賀恭一郎シリーズの
第1弾になっています。
どうやら、ガリレオシリーズよりも前に、
東野さんが生み出した探偵さんみたいです。
この加賀恭一郎という人物は、体育会系の青年です。
剣道が全日本級という以外は、普通の人です。
決して、シャーロック・ホームズではありません。
内容は卒業が近づいた大学生の間で起こる
殺人ミステリーです。
東野圭吾さんといえば、超人的な文章の読みやすさと
奈落の底に叩き落されるような、大どんでんがえし><
のお方ですが、
お・・・、
今回の「卒業」は、あの悪魔的な読みやすい文章には
なっていません。ふつうの文章です。
(漢字も「いった」ではなくて「言った」となっています!)
内容もトリック重視のミステリーで、
お茶会で起こった殺人事件は、細かい説明図入りで、
すばらしいトリックが用意されています。
でも、これまでの五作品に比べると、
どんでんがえしの衝撃のすごさは、平易な作品でした。
実は、あたし・・・、少しほっとしました。
というのは、これまでの五つの作品、
「仮面山荘殺人事件」、「容疑者Xの献身」、
「白夜行」、「秘密」、「手紙」は、いずれも悪魔的で
完成度が極めて高い作品群だったので、
感動しながら圧倒されてきたわけですが、
東野圭吾さんといえども、最初から悪魔ではなくて、
普通の人から、徐々に成長されていったんだなと
感じることができたからです。
(あたしら凡人にも、いい小説が書けるかもしでない^^)
とはいっても、さすがにマジシャン・東野圭吾さんの
小説でして、最後にあっといわせてくれる作品でした。
お次は、加賀恭一郎シリーズの第2弾の
「眠りの森」を読んでみることにします。
「眠りの森」では、使用漢字があの・・・
「いった」になっていました。(「言った」ではなくて)
ということは、悪魔的な作品なのでしょうか? ^^
2009年12月29日
作家・東野圭吾さん9

作家・東野圭吾さんを語るシリーズ。
おー、なんと、シリーズがついに第9弾になりました!
あいちゃの小部屋シリーズ最長の「外人さん考」の
第10回の記録まで、あと一つと迫りました!!
(おそらく、抜いちゃいますね・・・)
というわけで、今回の記事ですが、
「仮面山荘殺人事件」、「容疑者Xの献身」、{白夜行」、
「秘密」につづいて、
あたしにとっては、第五冊目となる、東野さんの小説
「手紙」を読みましたー^^
前にも紹介しましたが、「手紙」も、東野さんの小説の中で、
非常に人気の高い作品です。
やはり小説自身を読んでいただきたいので、内容の詳細は
ここでは書きませんが、
「手紙」はある現代社会がかかえる問題に対して、
メスを入れるストーリーです。(すごい難問です><)
この問題はとても難しすぎて、はっきり言って、
答えがない問題なのかもしれません。
でも、そこをあえて東野さんは、
主人公の上司の口を通して、
東野さん自身の解答を語ります。
読者の皆さんはどう考えますか?
という問いかけをされているような気がしました。
「仮面山荘殺人事件」。「容疑者Xの献身」、「白夜行」、「秘密」
のような、大どんでんがえしはありませんが、
最後に、ストーリーは読者の予想を
おそらく裏切る方向に進行します。
でも、東野さんは、そこで読者にあっといわせて、
煙にまこうとしているわけではないんです。
この辺が、「手紙」という小説の人気の秘密なのでしょう。
なんか、こころに深~く残る小説でした。
(しみじみ~)
傑作に入っているのもよくわかる気がします。
2009年12月08日
作家・東野圭吾さん8

東野圭吾さんの小説にはまっちゃってるあたし・・・。
「仮面山荘殺人事件」、「容疑者Xの献身」、「白夜行」、
につづく、第4冊目に買った作品は「秘密」です。
この作品は映画化されていて、女優の広末涼子さんが
主演されていたそうです。
彼女の解説が最後に書かれていました。
まあ、解説は本文を読んでから、読みましょうと、
さっそく、「秘密」を読んでみました。
冒頭はいきなりバスツアーの事故からはじまって、
被害者と加害者の間のいざこざが、
劇的に表現されています。(すごいです!)
何度も記事に書いていますが、
東野さんの文章って、とても読みやすいんです。
ただ、読みやすいだけではなくて、実際に東野さんは、
このようないざこざを経験されていらっしゃるのでは?
と思えるほど、細かいところがリアルに描かれています。
ものすごい想像力!、この人、やっぱし、悪魔です^^;
小説はいざこざの「起」の部分が終わると、
「承」の部分に移行します。
ここで、東野さんはSF的なドラマを提供してくれます。
この人、どんな分野でもかけちゃうんですね。
結末は、例のごとく、おお@@っ!
無念じゃ~、またやられてしまった~><
快感・・・^^ (といつものパターンでした)
後味のいい作品で、人気が高いのもわかります。
広末さんの映画も、そのうちに見てみたいですね^^