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2011年03月06日

ヴァン・ダインの推理小説



もっとも売れた推理作家のひとりであるヴァン・ダイン。

彼が創作したファイロ・ヴァンスという人物は、
数多くいる名探偵の中でも
とりわけユニークで魅力的な人物です。

ヴァン・ダインは1926年に「ベンスン殺人事件」でデビューして、
1927年に「カナリア殺人事件」、
1928年に「グリーン家殺人事件」
1929年に「僧正殺人事件」と
つぎつぎとベストセラーを出版していきました。
のちのエラリー・クイーンにも大きな影響をあたえた巨匠でした。

しかし、一方でアンチファンも多い感じ……^^;
あまりにも人気が沸騰しすぎた反発?と、
彼独特のどぎついペダントリー(知識をひけらかすこと)を
ちりばめた文章に抵抗がある読者もいるようです。

二大代表作「グリーン家」と「僧正」はどちらも、
純粋にパズルを楽しむ本格推理物というよりも、
スリラー・サスペンスの要素が強い感じがします。

その作風は、クリスティやクイーンのように、
意外な犯人やトリックで勝負するという感じではありません。
どちらかというと、シャーロック・ホームズの小説のように、
超個性的な探偵、ファイロ・ヴァンスの魅力に
引き込まれながらドラマを楽しんでしまう感じです。

今回、ふと、昔読んだ「グリーン家殺人事件」を
読み返してみたら、、、

うわー@@。ヴァン・ダインっておもしろーい!!^^
(中学時代も「グリーン家」は楽しめたんですけども…)
当時は全然気づかなかったことですが、
ヴァン・ダインは、文章がとても読みやすいんです。
アガサ・クリスティも文章がうまい作家ですけど
ちょっと、うまさが違う感じ。
(エラリー・クイーンは普通ですが^^;)

ヴァン・ダインの文章のうまさの秘密は、
文章がなぜか(?)読みやすい。(どして、どして??)
(東野圭吾さんとなにか共通点がありそう…)
人物描写が丁寧で(皮肉っぽいところが玉にきず^^;)
登場人物がとても生き生きしている。
なによりも、舞台となる場面の描写が
とっても不気味で、異様な雰囲気を醸し出している。

読者として読んでいるうちは、気が付かなかったんですが、
自分で小説を書くようになってから、彼の文章を読むと……、

おー@@、あたしの理想の文体ってこれよー! 

とひとり勝手に感銘をうけ、
ただいま、ヴァン・ダイン氏の文章をひたすら研究中です^^



  


Posted by あいちゃ at 20:49Comments(0)作家