
2008年12月27日
Scarborough Fair 考3

連載「Scarborough Fair 考」シリーズ!!
ここでは、有名なスカボローフェアの歌詞を考察しています。
まずは、前回、前々回の記事を読んでくださいね^^
まずは、前回の記事のコメントで mizukiさんに教えてもらった
ご意見から歌詞の訳の修正をさせていただきます。
On the side of a hill, a sprinkling of leaves
(丘の斜面に散った木の葉は) <== "は" を追加^^
Washes the grave with silvery tears.
(美しい涙でそのお墓を洗う)
丘の斜面にあるお墓のうえに、ちらほらと落ち葉が
残っていて、それが朝露で濡れているんでしょうね(推測)。
さてさて、この裏歌詞ですが、民謡の原曲にはこんなのありません。
これは、サイモンが勝手に作った歌詞ですね。
てことは、何かのメッセージである可能性が強いです。
この曲がS&Gによって発表されたのが1966年だそうですが、
そのあたりで勃発した戦争って・・・?
ベトナム戦争!!
この裏歌詞は明らかにベトナム戦争に対する反戦歌ですよね。
(そもそもスカボローフェアの歌詞を考えるきっかけになったのが、
uotaさんの書いたブログのハッピークリスマスの歌詞だった
んですが、どちらも反ベトナム戦争の歌ってことで、奇妙な一致^^;)
そこで、あたしが気になっていた1番の歌詞の中の言葉
a child of the mountains
なにそれ? 山の子供? しかも mountains は複数形?? ^^;
mountain だと "山" ですが、mountains だと "山脈" だそうです。
mountains ってベトナム戦争のなにか象徴的な言葉なのでは・・・?
インターネットで検索検索^^ あったよー!!
ベトナム戦争で北軍が南ベトナムの土地にいる仲間に
物資を送るためにつくられた重要な補給路が
南北に伸びるチュオンソン山脈(別名アンナン山脈)の
ホーチミンルートと呼ばれる険しい山道だそうです。
アメリカ軍はこの補給路を断つためにここを攻撃拠点としました。
山脈の人々が住む平和な地域を・・・
あ、歌詞がそのまま当てはまりますね。
(だんだん怖くなってきました><)
ベトナム戦争は最初は植民地からの独立を目指すベトナムと
フランスの戦いだったそうですが、ベトナムの独立を社会主義大国の
中華民国とソ連が後押ししたために、資本主義大国のイギリスと
アメリカが介入してきて、やがて、アメリカがおす政府軍とソ連が
背後に控えた北ベトナム軍との戦いへと移っていきます。
(あたしは歴史全くだめで、ネットによると・・・です^^)
それが、すでに忘れ去られた大儀名文のためになんですね・・・(怖い)
さて、最後に裏歌詞の the grave ですよね。
なんで the がついているんでしょう?
誰か特定の人の墓石なのでしょうか?
歌詞から明らかにお墓は現地にあります。
つまり、ベトナムの丘にあります。
ということはアメリカ人のお墓ではなさそう・・・。
名もなきアメリカ兵士のお墓かもしれませんが、
2番の歌詞の中では本格的な戦争はまだはじまっていないし。
でもひとりの兵士が銃の手入れをしていますね。
この人は北ベトナム軍のゲリラ部隊のベトナム人の
少年なのではないでしょうか?
相手が大砲とか化学兵器を持っていることも知らずに
銃で戦おうとしているんですね。(怖い)
思うに、ベトナムの丘にある、そこのお墓ということで
the grave なのでは・・・?(議論から逃げちゃった^^;)
ゲリラ軍か戦争に巻き込まれた村人のお墓なんじゃ(だめ?)
と色々調べていたら・・・またまた厄介な事が~><
裏歌詞の1番の雀の文章には2説あるみたいですね
① Tracing a sparrow on snow-crested ground
(雪の頂の地面のうえにいる1羽の雀の痕跡)
② Tracing of sparrow on snow-crested brown
(頭の一部が白い羽毛になっている茶色の雀の追跡)
だって。なんか歌詞を聴いてみると ground と歌っているように
聴こえるんだけど、crested と ground が反対語なので
意味がおかしくなってしまう。それで、②が有力らしいのですが、
こっちも snow と brown が相性が悪い言葉なんですが^^;
んもー、どっちでもいいやー>< それではまた~^^。
2008年12月27日
Scarborough Fair 考2

前回の記事 『Scarborough Fair 考』でコメント欄に
書きこしてくれたmizukiさんのご指摘は・・・
サイモン&ガーファンクルの歌詞には、裏歌詞が付いてて
そこに書かれた the grave という言葉が気になるとのこと。
さっそく、裏歌詞を書いてみます。
On the side of a hill in the deep forest green
(深い森の中の丘の斜面)
Tracing a sparrow on snow-crested ground.
(雪の頂には雀の足跡)
Blankets and bedclothes, a child of the mountains
(毛布とパジャマに包まれて、山脈の子供がひとり)
Sleeps unaware of the clarion call.
(進軍ラッパの音に気付かずに眠っている)
On the side of a hill, a sprinkling of leaves
(丘の斜面に散った木の葉)
Washes the grave with silvery tears.
(美しい涙でそのお墓を洗う)
A soldier cleans and polishes a gun.
(ひとりの兵士が銃を磨いている)
War bellows blazing in scarlet battalions.
(戦がはじまり、緋色の軍隊の砲音がこだます)
Generals order their soldiers to kill
(将軍は兵士たちに殺せと命じる)
And to fight for a cause they've long ago forgotten.
(とうに忘れられた大義のために戦えと命じる)
訳は合っているのかよくわかりません^^;
(だってこの歌詞って文章になってないよね!)
ところで・・・ mizukiさんの指摘された2番の歌詞の
the grave ですが、たしかに a grave でも
graves でもないですよね。
the が付くということは特定のお墓ですよね 。
誰のお墓なの・・・??
あたしが分かんないのはその前の Washes なんです。
三人称単数現在のs が付いていますが、主語は誰ですか?
a sprinkling of leaves(少数の葉っぱたち) は複数なので、
もしこれが Washes の主語だとおかしいように思うのですが。
(なにか間違っているかな?? ^^;)
誰かご意見・ご回答がありましたら書きこしてください^^