
2010年09月26日
作家・東野圭吾さん20

東野圭吾さんのシリーズもついに第20回ですか^^;
今日のトピックは、『プラチナ・データ』を読みましたー!
これは、今年2010年に出版された最新作なんでーす^^
毎回感心させられちゃうんですが、
東野圭吾さんの知識の深さですね!
今回の作品では、
DNA鑑定と多重人格症候群で
すごい想像力を見せてくれちゃっています。
DNA鑑定は、現在のレベルではなく、
残された犯人のDNAから
犯人の個人の特定がなされてしまうという、
近未来のレベルでの鑑定なんです!
DNAが窮極の個人情報となり、
国家がそれを管理することができるのか?という
現在の個人情報の問題とも絡められて、
またスーパーコンピュータでの管理システムなど、
生物学、情報学、犯罪学、法律学、
様々な学問が背景になければ書けない小説なんです。
多重人格症候群も東野圭吾さんは簡単に小説に
取り入れちゃっていますが、
複数の人格に力の優劣があるところなんか、
(片方の人格は常にもう片方の人格の言動を見ているが、
もう片方の人格は意識がなくなっているときに
他の人格が出現しているために相手の言動を知らないという、
一方通行型の二重人格者を取り扱っています)
どこでこんな知識を手に入れたの?と脱帽しちゃいます^^;
考えてみると東野圭吾さんの小説って、
ものすごい知識をベースに書かれているんですよねえ。
「手紙」では、犯罪者の家族や被害者の家族の苦しみ。
「さまよう刃」では、異常性犯罪者の心理。
「赤い指」では、痴呆老人を抱えた家族の苦しみ。
「秘密」では、観光バスの事故による
バス会社と被害者遺族たちとのやりとり。
「幻夜」では、神戸阪神大震災の現場の被害状況。
など、一体どこで調査してきたのー><。
個人の調査では限界があると思うんですけどね^^;
今回の「プラチナ・データ」はそんな東野圭吾さんらしい、
彼でないと書くことができない作品です!
とっても面白くてすぐに読めちゃいますよー(お薦めです^^)
ちなみに採点でーす。
総合得点41点(①8点②9点③9点④7点⑤8点)
( ① 作品全体の印象
② 序盤のインパクト
③ 登場人物のユニークさ
④ 結末のために敷かれた伏線の緻密さとすばらしさ
⑤ 結末の意外性と衝撃度 )
「さまよう刃」と同点ですが、
順位は「さまよう刃」が上とさせていただきます。
点数がやや辛くなったのは、
ストーリーが淡々と進行していくので、
登場人物への愛着が湧かなかったぶん、
意外な結末にも感動が普通だったかな?ってとこです。
やっぱり、人気作家になってしまって、
作品をあるペースで書き上げなくちゃならないところに、
作品の奥深さがついていかなかったのかも・・・。
(えらそーに、批難するなー! ごめんなさーい><)
でも、普通に超面白いSFミステリーですよん^^。